ページ更新日:2023年5月9日
※監修者は「敏感肌ってどんな状態?」「敏感肌向け日焼け止めの選び方」について監修をおこなっています。ランキングに掲載している商品は監修者が選定したものではなく編集部が口コミを集計したものです。
※本記事で紹介している「日焼け止め」のうち、ニキビ予防や美白の効能・効果が認められているのは医薬部外品のみです。化粧品などには認められていません。
※本記事でいう「美白」とはメラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐことをさします。
肌が荒れやすい敏感肌の人は日焼け止めの刺激が気になりますよね。敏感肌対策をするには、自分の敏感肌タイプに合わせた正しいケアをすることが大切です。
ただし「有名だから」「デパコスだから大丈夫」と、つい成分やテクスチャーを見ずに選んでしまうことはありませんか?
そこで今回は自身の敏感肌タイプをしっかり知ってもらった上で「敏感肌向け日焼け止めの選び方」「日焼け止めの効果的な使い方」をレクチャー。
あなたにぴったりの日焼け止めが見つかるお手伝いをさせてください。自分の肌の状態に合わせて日焼け止めを選ぶことで、悩みを根本から解決するためのお手入れをしていきましょう。
敏感肌の方は、日焼け止めを使用して「肌がかぶれた」「肌が荒れた」などという経験はありませんか?日焼け止めには、敏感肌やアレルギー肌には合わない成分が配合されている場合があります。
下記の2点をクリアすれば、敏感肌やアレルギー肌でも使える日焼け止めが見つかりますよ。
日焼け止めは「紫外線吸収剤」と「紫外線拡散剤(ノンケミカル)」の2つのタイプがあります。
紫外線吸収剤は、紫外線を収し、別のエネルギーに変換し紫外線を防御。一方で紫外線拡散剤には、紫外線を物理的に跳ね返して防御する役割があります。
近年は「紫外線吸収剤」と「紫外線拡散剤」の両方を取り入れたハイブリッドタイプも。
それぞれのメリットデメリットがありますが、敏感肌には光を反射させる「紫外線拡散剤(ノンケミカル)」は、肌負担が軽くおすすめです。
敏感肌だから紫外線拡散剤(ノンケミカル)を使ったのに、肌が荒れたりかぶれたりする方は金属アレルギーがあるかもしれません。
紫外線拡散剤は「酸化チタン」「酸化亜鉛」という2つの成分で紫外線をカットしています。「酸化亜鉛」は金属アレルギーの方には合わない場合があるため注意が必要です。
金属アレルギーの方は、全成分で「酸化亜鉛」と書いてあるものは避けたほうがいいでしょう。ここ数年で酸化亜鉛不使用のノンケミカルの日焼け止めの発売が増えてきたのでご紹介します。
無印良品の商品はパッケージがよく似ていますが「日焼け止めジェル」「薬用美白日焼け止めミルク」「敏感肌用日焼け止めミルク」の3点は紫外線吸収剤配合タイプです。ノンケミカルかつ酸化亜鉛不要のタイプは「日焼け止めミルク」のみなので間違えないようにしてくださいね。
敏感肌の方は日焼け止めで紫外線からしっかりと肌を守る必要がありますが、敏感になった肌は時に日焼け止めのベタつきが肌の負担となり思わぬ肌トラブルを招くことも。
敏感肌の方は、なるべく低刺激性の肌に負担が少ない日焼け止めを選びましょう。商品パッケージに「低刺激性」と表記されている日焼け止めを探しましょう。
また、日焼け止めには、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」を使用した商品がありますが、敏感肌の方で「紫外線吸収剤」が肌に合わない方は、不使用のものがおすすめです。商品を選ぶ際に「紫外線吸収剤不使用」「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」などと表記されているかを確認してください。
敏感肌とは、皮膚のバリア機能が低下した肌のこと。バリア機能が低下した肌は、さまざまな刺激から肌を守ることができず、肌が乾燥してつっぱり感を感じることもあれば、反対に肌がベタついて感じるなど、健康な肌に比べてさまざまなトラブルを引き起こしやすくなります。
その症状は大きく分けて4つの種類に分かれます。
自身がどのタイプに当てはまるか、またどんな症状が出ているかをしっかり把握し、悩みを悪化させない日焼け止めを選んでいきましょう。
敏感肌の原因の原因はさまざまですが、「外的要因」と「内的要因」のどちらかが原因となります。
どちらの要因も肌のバリア機能が正常なときは、自然と肌を整えてくれますが、バリア機能が低下すると皮脂や水分コントロールが正常に機能しなくなり、乾燥やベタつきにつながってしまいます。
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収して別のエネルギーに変換させるため敏感肌には負担になりやすいです。
塗ってから肌が荒れるパターンと、紫外線を吸収したあと変性して肌が荒れるパターンがあります。
また金属アレルギーの方は「酸化亜鉛」による肌荒れやかぶれの懸念材料になることも。
「肌荒れするから日焼け止めは塗りたくない」という方もいるかもしれません。しかし肌老化の原因として8割が「紫外線による光老化」と言われています。
紫外線を浴びると、シミやそばかすの原因になることは広く知られていますが、シワや乾燥くすみの原因にもなります。若々しい美肌を保つためには、日焼け止めは欠かせない重要アイテムになります。
敏感肌向けの日焼け止めを選ぶためのポイントは6つ。
1.シーンにあわせてSPF値・PA値
2. 日焼け止めのタイプ
3. 保湿力の高さ
4.洗い流しのしやすさ
5「フリー」「テスト済み」の表記
6.化粧下地など日焼け予防したい場所
7.好みのテクスチャー
この7点をどのような点に気をつけながら商品選びをすればいいか解説していきます。
日焼け止めは、紫外線カット効果の強さを「SPF」「PA」という数値で表します。SPFやPAは数値や+の数が多くなるほど、紫外線カット効果が高くなりますが、そのぶん肌への負担が増えてしまうこともあります。
そのため以下の表を基準にシーンに合わせて日焼け止めを選びましょう。
SPF値 | PA値 | 利用シーンイメージ |
---|---|---|
SPF15~30 | PA+~++ | 室内で過ごす場合や軽い散歩 |
SPF20~40 | PA++~+++ | 屋外での軽いレジャー・スポーツ |
SPF40~50+ | SPA+++~++++ | 屋外での激しいスポーツ、炎天下でのレジャー |
UVカット効果は数値が高いほど期待できますが、その分肌への負担も大きくなってくるので、利用シーンに合わせて適切な数値を選ぶことが大切です。
近所へのお出かけであればSPF15~30、PA+~++の日焼け止めを選び、日中屋外でレジャーを楽しむのであればSPF20~40、PA++~+++以上の日焼け止めを選びましょう。
普段使い用とレジャー用に分けて日焼け止めを持っておくと便利ですよ。
SPF30だと色白の人なら、約10時間日焼けを引き延ばすことができます。
日常生活で10時間日焼けを引き延ばせたら、予防効果は高いと判断できます。
PA++であれば「かなり効果がある」と言えるため、SPF30・PA++以上で十分予防ができるでしょう。
日焼け止めには、さまざまな形状があるため、テクスチャーや保湿感で選ぶこともできますよ。
ジェルタイプは軽やかなみずみずしいテクスチャーで、さらっとした仕上がりが魅力の日焼け止めです。ジェルタイプになると、ほとんどが紫外線吸収剤配合の商品になります。
敏感肌の方がジェルタイプを選ぶなら、紫外線吸収剤の配合量が少ない、SPFが低めの商品を選びましょう。
クリームタイプは油分が配合されるため、乾燥しがちな肌を保湿しうるおいを与えてくれます。肌にしっかりフィットし、くずれにくいというメリットがあります。
柔らかなミルクタイプは、なじみやすさと適度な保湿感があり、肌質を問わず使いやすいタイプと言えるでしょう。紫外線拡散剤の種類が多く、ハリ肌や美白ケア、肌を明るく見せる美肌効果があるタイプなどは非常におすすめです。
スプレータイプの日焼け止めは、手を汚さずまんべんなく塗れるため、日焼け止めを塗りなおしたいときにおすすめです。
また、メイクの上や髪の毛・頭皮にも日焼け止めを塗りたい方は、スプレータイプの日焼け止めを1本持っておくと良いでしょう。
ただし、スプレータイプは透明で塗ったところがわかりづらいので、塗り忘れがないか確認しにくいというデメリットがあります。
顔とボディの日焼け止めとして使う場合は、まずはじめに通常の乳液タイプを使用し、外出先での塗り直しにスプレータイプを使うのがおすすめです。
また、目や鼻に直接入り込んでしまう危険性もあるので、スプレーを直接顔に吹きかけないようにしてください。顔に塗る場合は、まず手のひらにスプレーして日焼け止めを手に取り、顔全体になじませましょう。
パウダータイプはメイクの仕上げに使えるだけでなく、メイク直し時のUVケアにおすすめです。メイクをした状態の肌に、クリームやミルクタイプの日焼け止めは使用しづらいですよね。石鹸でオフできるタイプが多いため、肌負担が少ない点も魅力。
手を汚さずにサッと塗れるスティックタイプは、外出時の塗りなおしに便利です。形状が固形のため厚塗り感が出やすく、顔などの細かいパーツは指でのばしてなじませる必要があります。
保湿力がある日焼け止めなら、クリームやミルクタイプがおすすめです。下記の成分が配合されているかチェックしてみましょう。
通常のスキンケアと同じように、水溶性と油溶性の保湿成分が配合されていることがポイントですよ。
専用のクレンジングがいるものより、石鹸やぬるま湯で落ちるものを使うことがおすすめ。専用のクレンジングが必要なものは肌への密着感が高い分、落としにくくなっています。
石鹼で落ちるタイプを使っても洗い流しは、いつも使っているメイク用のクレンジングを使いましょう。日焼け止めは脂性成分なので、脂性の汚れを落とすメイククレンジングのほうが被膜感を感じることなくスッキリ落とすことができます。
敏感肌の人が商品を選ぶときに役立つのは、商品パッケージの「◯◯フリー」「◯◯テスト済み」などの表記。以下、各種テストについて説明します。
表記 | チェック内容 |
---|---|
アレルギーテスト済み | ▼ヒトの皮膚に対してアレルギー性がないことを確認するためのテスト ▼すべての人に皮膚トラブルが起こらないという意味ではない |
ノンコメドジェニックテスト済み | ▼ヒトの皮膚に対して、ニキビのもとになるコメドができないことを確認するためのテスト ▼すべての人にコメドが発生しないという意味ではない |
スティンギングテスト済み | ▼ヒトの皮膚に対してピリピリやチクチク、またはかゆみなどの皮膚刺激感がないことを確認するテスト ▼すべての人に皮膚トラブルが起こらないという意味ではない |
パッチテスト済み | ▼ヒトの皮膚に対して刺激性がないことを確認するテスト ▼すべての人に皮膚トラブルがないという意味ではない |
アレルギーテストは製品を繰り返し使ったときのアレルギー反応の有無を見るのに対し、パッチテストは1回の使用における製品の刺激性の有無を見ています。
「〇〇フリー」という表記は、「〇〇」が添加されていないという意味なので、過去に肌トラブルが起きた成分や避けたい成分であればその成分がフリーである化粧品を選ぶとよいでしょう。
これらの情報は、化粧品で肌トラブルが起きやすい敏感肌の人にとって、刺激になりやすい成分を避ける手助けになるはずです。
日焼け止めは、顔に使うのか体に使うのかで選び方が変わります。
日焼け止めを不快に思う原因として、日焼け止め特有の「ベタつきのあるテクスチャー」が挙げられます。
日焼け止めのベタつき・不快感を抑えるには、次のようなテクスチャーの日焼け止めをチェックしてみてください。
保湿が足りないと水分の蒸発を防ぐために皮脂が過剰分泌されてしまい、ベタつきや化粧崩れの原因に。
しっとりとした保湿感は大切にしたい方は、クリーム感が強く重ためのテクスチャーのアイテムは避けましょう。油分が多すぎると、毛穴がつまる原因となるため注意が必要です。
ジェルタイプなどみずみずしい使い心地の日焼け止めは、軽いつけ心地で優しくUVケアできるので敏感肌の方にもぴったり。化粧水のようなテクスチャーで肌に密着しやすく、ベタつきも気にならないでしょう。
しかし水分が多い日焼け止めは汗や水に弱いタイプも多いため、こまめな塗り直しが必要です。
テカりやベタつきを抑える効果が期待できる、サラッとした質感になる日焼け止めもおすすめです。
「皮脂崩れ防止成分」や「皮脂吸着パウダー配合」をうたうアイテムを選びましょう。
※美容の悩みを解決した人たちがどんな商品を使ってきたかをアンケート調査し、有効だと感じた「最後の商品」を調査しました。
※アンケートの結果をもとに「最後の商品」になったおすすめの美容商品を掲載します。
※調査は美容の悩みを解決できたと感じた方を対象に、WEBアンケートを行い有効回答数は5763名です。
より効果的に紫外線を防ぐには日焼け止めの使い方を見直してみるのも大切。自分が正しい日焼け止めの塗り方をしているかチェックしてみましょう。
注意:最初から両手のひらですり合わせ、顔を包み込むように塗ると、全体に行き届かず、塗り忘れやムラづきの原因になります
こうした手順で日焼け止めを塗ると、肌に負担をかけずしっかりと紫外線を予防することができます。
敏感肌の方が気をつけたい日焼け止めの使い方は3つ。
しっかり保湿してから日焼け止めを使うことで、肌に対する影響を軽くすることができます。干物にすぐ火が通るように、敏感肌の人の肌は「干物状態」のことが多くなっています。保湿をしてふっくら肌の状態にすることで、肌へのダメージを軽減することができます。
振って使うものは20~30回程度しっかり振ってから使用しましょう。日焼け止めの成分をしっかり乳化しておかないと「焼けムラ」が起きてしまうからです。しっかり振って成分を乳化させることで均一な日焼け止め効果を期待できます。
さらに日焼け止めを落とすときにもポイントがあります。被膜感が無くなるようにしっかり日焼け止めを落としましょう。被膜感は日焼け止めが肌に残っている状態。敏感肌の人は特に被膜感を感じやすい人が多いです。「なんだかスッキリしない」と感じた時は、クレンジングを用いて日焼け止めを落としましょう。
日焼け止めは選ぶ商品によって、使用感が大きく異なります。自分の肌に合っているのかを判断するポイントもチェックしていきましょう。
かゆみやかぶれ、ほてりは肌に合わないため使用を中止しましょう。べたつきや白浮きなどのテクスチャーや見た目の仕上がりも確認してくださいね。
日焼け止めは、基本的に2〜3時間ごとに塗り直すのが基本です。
紫外線吸収剤は光による劣化があるため、2〜3時間で効果が無くなります。紫外線拡散剤に光劣化はありませんが、汗やこすれにより紫外線防御効果が落ちてしまいます。
1日外出するなら携帯用を用意して塗り直すことで、効果を持続することができます。
メイクをしている場合は、一度ティッシュで浮いている皮脂などをオフしましょう。
ファンデーションやコンシーラーでメイク直しを済ませた後に、日焼け止めを塗り直します。手のひらに少量を広げて、両手でまんべんなくプッシュしてください。 また、ミストタイプやパウダータイプの日焼け止めだと、塗り直しが簡単でおすすめです。
日焼け止めが肌に残留すると、肌荒れの原因になりやすいためしっかり落とす必要があります。
石鹸でオフできると書いてあっても、落ちにくい日焼け止めもあるため「水をはじく」「白浮きがある」という感じがあると残留している可能性が高いです。
顔であれば、クレンジング+洗顔料で落とすと残留が防げます。また生え際や小鼻などにしっかりとクレンジングや洗顔をなじませ、十分な回数ですすいでください。
ベースメイクの順番は日焼け止め→化粧下地→ファンデーションの順番です。
日焼け止めの役割は紫外線から肌を守ることです。一方化粧下地はファンデーションをフィットさせるために肌の表面を整えるなどの働きをします。したがって化粧下地はファンデーションのひとつ前の工程で使用するべきなのです。
また、メイク直しをする場合はティッシュで皮脂や汗を抑えてから、ファンデーションやパウダーを使うようにしましょう。
そもそも日焼け止めって肌に悪いの?
肌に悪いものではありません。日焼け止めを使わないでいるほうが肌に悪いです。紫外線のダメージは肌色を暗くするだけでなく、シミやしわなど将来の肌に悪影響を引き起こしてしまいます。
日焼け止めを正しく使うことで肌へのダメージを軽減しながら、紫外線から肌を守ることができます。
日焼け止めで肌に刺激を感じたら?
刺激を感じたらすぐにクレンジングで洗い流しましょう。万が一腫れたり赤みが出た際には使用した日焼け止めをもって皮膚科への受診をおすすめします。
敏感肌用の日焼け止めは効果が薄いの?
敏感肌向けの日焼け止めには、肌への刺激を抑えるため紫外線吸収剤の配合量を少なくしている商品もありますが、効果が低いわけではありません。UVカット効果は「SPF/PA」の値や成分によるので、そちらをしっかりチェックしましょう。
どうして敏感肌になるの?
紫外線吸収剤は化学反応で紫外線の影響をブロックしています。この化学反応が起きるときに肌はダメージを受けて敏感になってしまいます。日焼け止めを使うと肌への影響を敏感に感じる人は、ノンケミカルの日焼け止めを使いましょう。
敏感肌の人にとって日焼け止めを使うのは高いハードル。日焼け止めでトラブルを起こしたことのある人は特に苦手意識があるものです。しかし今回紹介した日焼け止めを選ぶ基準で商品をチョイスすることで、自分にあった日焼け止めと出会えるはずです。
自分に合った日焼け止めは今の肌を守るだけでなく、将来の肌も守ることができます。自分に合った日焼け止めを選んで、肌トラブルを回避していきましょう